今回紹介するチームは、スペインのトップリーグラ・リーガで活躍するFCバルセロナ。
世界トップレベルのクラブであり、サッカークラブで一番SNSの総フォロワー数が多く知名度の高いクラブです。
今年からラ・リーガを見ようと思っている方でも分かりやすいように、所属選手や監督、チームの戦術的特徴や不安要素を超簡単に解説します。
注目選手も紹介しているので、その選手を中心に見れば試合が楽しめるはず。
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FCバルセロナ
FCバルセロナは1899年にスペインのカタルーニャ州バルセロナにて創設、レアル・マドリードとアスレティック・ビルバオと並んで一度も2部降格をしていない歴史あるクラブ。
2010-11シーズンには、年間を通して参加できる主要タイトルを総なめし6冠を達成した唯一のクラブです。
また、国内カップ戦であるコパ・デル・レイとスーペルコパ・デ・エスパーニャの最多優勝記録を持つチームであり、国内タイトル(リグ戦とカップ戦)とチャンピオンズリーグを同シーズンに獲得するトレブルを2度達成するなど世界的に活躍しています。
一般市民などからの会員を募り、その会費でチームを運営するソシオ制と呼ばれる特徴的な運営をしているため熱狂的なファンが多いのが特長。
「ラ・マシア」と呼ばれる下部組織も有名で、メッシやイニエスタ、チャビなど世界的な選手を輩出しています。
チームの愛称は、『バルサ』やクラブカラーからとった『ブラウ・グラナ(青と臙脂)』が有名です。
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【本拠地】
スペイン:カタルーニャ州バルセロナ
カンプ・ノウ
【創設】
1899年
【所属リーグ】
ラ・リーガ(スペイン1部リーグ)
【主要獲得タイトル】
・ラ・リーガ:27回
・UEFAチャンピオンズリーグ:5回
・FIFAクラブワールドカップ:3回
・コパ・デル・レイ:31回(最多)
・スーペルコパ・デ・エスパーニャ:14回(最多)
昨季の成績と今期の目標
【昨季の成績】
・ラ・リーガ:優勝(88p)
(28勝4分6敗70得点20失点)
※チャンピオンズリーグ出場権獲得
・コパ・デル・レイ:ベスト4
・スーペルコパ・デ・エスパーニャ:優勝
・チャンピオンズリーグ:グループリーグ敗退
・ヨーロッパリーグ:プレーオフ敗退
昨季の開幕前に放映権を売却してまで大量に補強し、結果を残さなければいけ以上強でラ・リーガで優勝を果たしました。
チャンピオンズリーグはグループステージで敗退し、ヨーロッパの舞台では課題を残す形となりましたがチャビ監督のファーストシーズンとしては及第点の出来と言えるでしょう。
【今季の目標】
最大目標:ラ・リーガ優勝&チャンピオンズリーグ優勝
最低目標:ラ・リーガ優勝&チャンピオンズリーググループステージ突破
昨季圧倒的な強さで復権を果たしたバルセロナは、今季もラ・リーガを獲得することはもちろんチャンピオンズリーグでの優勝も目指して戦うことになるでしょう。
しかし、昨季のヨーロッパでの戦いぶりを観るとチャンピオンズリーグ優勝は難しいと言わざる負えません。ラ・リーガ優勝は絶対ですが、チャンピオンズリーグはグループステージを突破し決勝トーナメントへ進むことが最低目標となるでしょう。
所属選手
登録 | 選手名 | 背番号 | 歳 | 身長/体重 | 昨季成績 |
GK | テア・シュテーゲン | 1 | 31歳 | 187cm 85kg | 38試合 0得点 |
ペーニャ | 13 | 24歳 | 184cm 78kg | 2試合 0得点 | |
CB | アラウホ | 4 | 24歳 | 188cm 79kg | 22試合 0得点 |
クンデ | 23 | 24歳 | 178cm 70kg | 29試合 1得点 | |
クリステンセン | 15 | 27歳 | 188cm 83kg | 23試合 1得点 | |
マルティネス | – | 32歳 | 182cm 75kg | 15試合 1得点 | |
ラングレ | – | 28歳 | 186cm 81kg | 26試合 0得点 | |
ガルシア | 24 | 22歳 | 182cm 76kg | 24試合 1得点 | |
RSB | デスト | – | 22歳 | 175cm 62kg | 8試合 0得点 |
S・ロベルト | 20 | 31歳 | 178cm 68kg | 23試合 4得点 | |
LSB | バルデ | 28 | 19歳 | 175cm 69kg | 33試合 1得点 |
M・アロンソ | 17 | 32歳 | 189cm 85kg | 24試合 1得点 | |
アルバ | 18 | 34歳 | 170cm 68kg | 24試合 2得点 | |
CM | ペドリ | 8 | 20歳 | 174cm 60kg | 26試合 6得点 |
ガビ | 30 | 18歳 | 173cm 68kg | 36試合 2得点 | |
デヨング | 21 | 26歳 | 180cm 74kg | 33試合 2得点 | |
ケシエ | 19 | 26歳 | 183cm 88kg | 28試合 1得点 | |
ギュンドアン | – | 32歳 | 180cm 80kg | 31試合 8得点 | |
ニコ | – | 21歳 | 188cm 86kg | 26試合 1得点 | |
ロメウ | – | 31歳 | 183cm 83kg | 33試合 2得点 | |
RW | デンベレ | 7 | 26歳 | 178cm 67kg | 25試合 5得点 |
ラフィーニャ | 22 | 26歳 | 176cm 78kg | 36試合 7得点 | |
コリャード | – | 24歳 | 177cm 66kg | 15試合 1得点 | |
LW | ファティ | 10 | 20歳 | 178cm 66kg | 36試合 7得点 |
F・トーレス | 11 | 23歳 | 184cm 77kg | 33試合 4得点 | |
アブデ | – | 21歳 | 177cm 73kg | 28試合 4得点 | |
CF | レバンドフスキ | 9 | 34歳 | 185cm 81kg | 34試合 23得点 |
移籍情報(2023/7/17時点)
【加入】
- オリオル・ロメウ[ジローナ]
- イニゴ・マルティネス[ビルバオ/フリー移籍]
- イルカイ・ギュンドアン[マンチェスター・シティ/フリー移籍]
- ジョアン・カンセロ[マンチェスター・シティ/ローン移籍]
- ジョアン・フェリックス[アトレティコ/ローン移籍]
- シャディ・リアド[バルセロナB]
- ジュリアン・アラウージョ[バルセロナB]
- アレックス・バジェ[バルセロナB]
- エスタニス・ペドローラ[バルセロナB]
- ラミン・ヤマル[バルセロナU19]
【退団】
- ウスマヌ・デンベレ[パリ・サンジェルマン]
- フランク・ケシエ[アル・アハリ]
- ニコ・ゴンザレス[ポルト]
- アブデ・エザルズーリ[ベティス]
- フランシスコ・トリンコン[スポルティング]
- ジョルディ・アルバ[インテル・マイアミ/フリー移籍]
- セルヒオ・ブスケツ[インテル・マイアミ/フリー移籍]
- サミュエル・ウムティティ[リール/フリー移籍]
- アレックス・コジャド[ベティス/フリー移籍]
- シャディ・リアド[ベティス/ローン移籍]
- ユリアン・アラウホ[ラス・パルマス/ローン移籍]
- パブロ・トーレ[ジローナ/ローン移籍]
- エリック・ガルシア[ジローナ/ローン移籍]
- アンス・ファティ[ブライトン/ローン移籍]
- セルジーノ・デスト[PSVアイントホーフェン/ローン移籍]
- アレックス・バジェ[レバンテ/ローン移籍]
- エスタニス・ペドローラ[サンプドリア/ローン移籍]
- クレマン・ラングレ[アストンヴィラ/ローン移籍]
フォーメーション
基本フォーメーション(4-3-3)
バルセロナの基本フォーメーションは4-3-3(DF4人、MF3人、FW3人)。
今季もフォーメーションに変更は無しで、ガビ・フレンキー・ペドリの位置に新加入のギュンドアンを入れてより攻撃的なチームとなるでしょう。
バルセロナの戦術的特長
バルセロナの戦術的特長について紹介します。
ティキ・タカ
バルセロナの戦術は、伝統的なスタイルである『ティキ・タカ』
短い距離のパスをつなぎながら、周辺の選手がボール非保持時も常にパスコースを作るために動き続けゴールへの道筋を作り出すスタイル。
狭いスペースをリズムよくパスが回るスタイルであり、観ているだけでも楽しい戦術です。
前と後ろにスーパースター
全員の技術力が高いというのはもちろんですが、バルセロナが昨季ラ・リーガで優勝できたポイントはフィニッシャーレバンドフスキとストッパーテア・シュテーゲンの存在が大きいでしょう。
ボールは保持できているがゴールが決まらないというのはサッカーにおいてよくあることですが、レバンドフスキの存在により繋ぎはもちろん決定力も上がりました。
また、バルセロナは今季失点数が少ないですが守備が他チームと比べて圧倒的に良いというわけではなくテア・シュテーゲンのビッグセーブに救われた場面も多かったことからこの2人の存在と彼らを活かす戦術の重要さが分かります。
バルセロナの戦術的不安要素
バルセロナの戦術的不安要素について紹介します。
監督の経験不足
格下のチームとの対戦が多いラ・リーガでは良いのですが、ヨーロッパの舞台で戦うにはチャビ監督の経験不足が露呈する可能性があります。
昨季のマンチェスターユナイテッド戦もそうですが、チャビ監督は判断が遅い傾向にあり対策が後手になってしまいました。ファーストチョイスを止められた時にどうするかが課題となりそうです。
ジダンのように監督経験が少ない中、いきなりレアルでチャンピオンズリーグ3連覇するような特例もあります。しかし、バルセロナの場合はより戦術面での重要性が高くなるため経験不足が足を引っ張る可能性はあるでしょう。
レアルはモチベーター、バルサは戦術家
監督に求められる質が違うんです
中盤の間延びor裏を取られるリスク?
バルサはティキ・タカで、短いパスをつなぐ戦術が基礎になっているため選手間の距離を近くすることが重要です。
そのため、ディフェンスライン(最終ライン)も高くした方がパス回しが円滑になります。
しかし、ディフェンスラインが高ければ裏を取られるリスクも高くロングパス一本で失点という危険性もはらみます。
ディフェンスラインを下げて、中盤で選手間の距離が遠くなる間延びを許容するのか。
ディフェンスラインを上げて、危険を顧みず中盤を支配して攻撃的に行くのか。
試合によって、どちらの戦術を選択するかが重要となるでしょう。
注目選手
バルセロナの注目選手はこちらの3名
- レバンドフスキ
- フレンキー・デ・ヨング
- イルカイ・ギュンドアン
レバンドフスキ
レバンドフスキは、前線で様々なプレーを高水準でこなす万能型FWです。
特に得点力に優れており、ブンデスリーガでは5年連続を含み7回の得点王に輝いています。
昨シーズンから加入したバルセロナでも、ラ・リーガ初挑戦ながら2位のベンゼマに4ゴール差をつけて得点王(ピチーチ)を獲得しました。
今季も得点を量産して、ラ・リーガ連覇とチャンピオンズリーグ優勝を獲得できるか期待です。
フレンキー・デ・ヨング
フレンキー・デ・ヨングは、豊富な運動量と的確な動き出しでバルセロナの中盤を支える選手です。
GK以外どこでもプレーできるユーティリティプレイヤーで、どこにでも顔を出すことでリンクマンとしての役目を果たしています。
彼がいるといないでは、攻撃の組み立て、守備の構築に大きな差が出ることは否めないでしょう。
バルセロナでは、一昨年は苦しいシーズンを過ごし一時は退団の噂も出ていました。しかし、昨季はバルセロナの中盤になくてはならない存在として君臨し、ラ・リーガ優勝の立役者となりました。
怪我がなく安定したパフォーマンスができるところも彼の魅力なので、長いシーズンで計算できる点もチームとしては助かるでしょう。
イルカイ・ギュンドアン
昨季トレブルを達成したマンチェスター・シティの主力として活躍し、鳴り物入りでバルセロナに加入したギュンドアン。
好守をつなぐバランサーとしての能力が高く、細かいパスの交換で相手の守備体系を崩すことが出来る戦術理解度も高い選手です。
タイプ的にはバルサのサッカーにも合うはずなので、シーズン序盤からの活躍にも期待できます。
得点能力も高く、レバンドフスキとのコンビには手を焼きそうですね。
バルセロナ完全復活へ
ここ2~3年はサイクルの終わりと言われ、黎明期を迎えていたバルセロナ。
昨シーズンに大規模な移籍を行い、大幅に選手を入れ替えることでタイトルを獲得し復権への足掛かりをつかみました。
しかし、バルセロナは国内だけでおさまっていてよいクラブではありません。
完全復活を謳うためにはヨーロッパの舞台での活躍も不可欠。今季はどこまで復活できるか楽しみなところです。