【２０２５年版】人気移住地の最新ランキングまとめ！地域の特徴や補助金・支援について紹介

今年も移住支援をしている『認定NPO法人ふるさと回帰支援センター』が、昨年の移住相談とセミナー開催についてのランキングを発表しました。

今回は人気が高まっている移住地について、その魅力と注意点、移住する際に利用できる補助金について紹介します。地価データも記載しているので、移住と共に土地の購入を検討している方は参考にされてください。

２０２４年移住希望地ランキングTOP10

全体的に東京近郊が人気移住地となっており、2拠点生活や通勤圏内での移住を検討している方が多いようです。

また、札幌（北海道）・仙台（宮城）・博多（福岡）といった大都市がある県とその近郊がランキング上位になっています。

元来の魅力に頼るだけではなく、積極的に移住者誘致に取り組んでいる自治体の人気が上昇しているとのことです。

過去3年との比較

群馬県は2020年に全市町村が都市と地方の交流・移住・定住を支える非営利のNPO団体である『ふるさと回帰支援センター』の会員になるなど、移住者の受け入れを強化しています。

東京へのアクセスも可能な範囲であることもあり、漠然と移住検討を始めたライト層を取り込むことで近年人気が上昇しているようです。

また、リモートワークの普及率が上昇したことにより関東通勤圏ではない北海道や山口県の人気も上昇しています。

セミナーへの参加者については、各県の取り組みがより顕著に表れた傾向にあるようです。

昨年から急激に伸びた群馬県では『移住者活動ワークショップ』や『他県連携』、福島県では『就農フェア』、広島県では『デジタル人材や外国人にフォーカス』、山口県では『ライトな相談会』、富山県では『地元情報』など各県が特色を出したセミナーを行い成功を収めています。

では、人気の都道府県はどんな特徴があるか紹介していきます。

群馬県はどんなとこ？

群馬県は関東に位置しており、海を持たない内陸県です。

関東圏で2番目に広い県であり、南部に平坦地が広がり、北部や西部には山地が多く自然豊かな環境が特徴。エリアによって気候が異なり、南部は夏が暑く、北部や西部は夏が涼しい反面、冬に乾燥した強い季節風が吹きます。

草津温泉や伊香保温泉を有する温泉地としても有名であり、上州和牛や下仁田ネギといったブランド食材やキャベツ生産量日本1位など観光資源や農産物にも恵まれた県です。

関東圏の中では犯罪率や自然災害が少ないエリアであり、安心して子育てができるのも魅力。都心へ2時間弱で行ける距離の為、リモートと出社のハイブリット型の方であれば都心の企業に勤めていてもムリなく働けるでしょう。

地価相場

平均13万8494円/坪　全国25位

群馬県の地価平均は全国でも中盤に位置しています。平均で見ると茨木・栃木・山梨の方が基準値が低いですが、高崎市や草津市などが地価を上げているため平均価格が上がっているようです。

エリアをしっかりと選定すれば、全国的に見ても住宅費用を比較的安価に抑えられるでしょう。しかし、1993年以降は地価平均が下がり続けているため、将来的な売却を考える場合であれば注意が必要です。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

静岡県はどんなとこ？

静岡県は中部地方に位置しており、神奈川に隣接している関東に近い県です。

北側には『富士山』や『南アルプス』、南側には『駿河湾』や『遠州灘』が広がり、山と海に囲まれた自然豊かな環境が特徴。日照時間が長く、一年を通して温暖な気候なため寒さが苦手な人に過ごしやすい気候です。

漁港が多く、金目鯛やキハダマグロの漁獲量が全国1位になるなど新鮮な海鮮を安価で手に入れることができます。また、水質が良くお茶やワサビの産出額も全国1位と水に恵まれた県です。

都心へは新幹線で1時間ほどの為、新幹線通勤がOKの企業であれば都心の企業で働くこともできるでしょう。しかしながら、静岡は産業が盛んな地域なため無理に都心で働かずとも近場で転職するのもおすすめです。2015年に日経BP社と日本経済新聞社が行った調査で、共働き子育てしやすい街の第1位に静岡市が選ばれています。

地価相場

平均27万5871円/坪　全国13位

静岡県の地価平均は全国的にも高めに位置しています。平均で見ると一都三県を除く関東地方のどの県よりも基準値が高いため、地価で静岡を選ぶのはおすすめできません。

エリアをしっかりと選定すれば、全国平均程度に抑えることはできますが、都心へのアクセスは悪くなる傾向にあります。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

栃木県はどんなとこ？

栃木県は北関東に位置している内陸県です。

北側は『日光』や『那須高原』など山地が広がり、中央から南にかけては生活利便性の良い平地が広がっています。夏は晴天が多いものの激しい雷雨に見舞われやすく、冬は昼夜の寒暖差が激しいのが特徴です。

生産量全国1位のいちごやニラ•もやしなど農業が盛んな地域（産出額全国9位）である一方で、第二次産業が県内総生産の約半分（全国2位）を占めるなど農業•工業がバランスよく発展しています。

県南エリアであれば、在来線でも1時間程度で都心に行くことができるため、それほど時間的ストレスなく通勤することができるでしょう。

地価相場

平均13万5540円/坪　全国28位

栃木県の地価平均は全国でも中盤より少し下に位置しています。平均で見ると茨木・山梨の方が基準値が低いですが、宇都宮市が地価を上げているため平均価格が上がっているようです。

エリアをしっかりと選定すれば、全国的に見ても住宅費用を比較的安価に抑えられるでしょう。しかし、1993年以降は地価平均が下がり続けているため、将来的な売却を考える場合であれば注意が必要です。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

長野県はどんなとこ？

長野県は中部地方に位置しており、全国で4番目に大きい県です。

県の約80%が山地と森林で占めている自然豊かな環境があり、そびえたつ山々と盆地で形成されています。年間降水量が少ないが、寒暖差が激しいのが特徴。冬はエリアによって気候がはっきり分けれており、北部は雪が多く、中部や南部は空地が乾燥しやすく晴れの日が多い傾向にあります。

レタスやエリンギなど全国1位の生産量を誇る食材を複数保有するほど農業が盛んな地域です。

都会に通勤できるほどアクセスは良くありませんが、軽井沢を中心に移住地や避暑地として人気があります。森林セラピー認定箇所全国１位やキャンプ場数全国４位など、アウトドアに適した環境があるため休日に体を休めるために2拠点生活をするのも良いかもしれません。

地価相場

平均10万9163円/坪　全国36位

長野県の地価平均は全国でも比較的安価になっています。しかしながら、長野県は村の数が日本一多いため全体の地価平均が下がっているようです。

軽井沢・長野市・松本市といった都市部の地価平均は全国平均よりも高いため、「長野県＝地価が安い」というイメージで土地探しをすると希望の価格帯で土地を探すことは難しいでしょう。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

福岡県はどんなとこ？

福岡県は九州北部に位置しており、本州との玄関口になっている県です。

『福岡』『北九州』『筑豊』『筑後』の4エリアに分かれており、経済や工業が発展している『福岡』『北九州』に対して、『筑豊』『筑後』は自然豊かな環境が特徴です。年間を通して比較的に温暖な気候ですが、曇りが多く、冬になると日本海側の『福岡』『北九州』には冷たい風が吹いて気温が下がり積雪も見られます。

食べ物が美味しいことが有名であり、玄界灘で取れる新鮮な海鮮から豚骨ラーメンや鉄板餃子、明太子までご当地グルメの数もさることながらジャンルも豊富です。

市街地から10分程度で空港に行くことができることから2拠点生活先として人気があります。積極的にI T企業を誘致していることもあり、求人も豊富なため転職での移住もおすすめです。

地価相場

平均55万1850円/坪　全国6位

福岡県の地価平均は全国的に高い価格となっています。２０１６年以降地価が上昇しており、本州やアジアへのアクセスの良さや自治体が積極的に企業誘致することで企業からの人気が高く、近年は移住地としても需要が増えることが影響していると考えられます。

一方で物価は安く住居以外の生活支出は全国的に見ても少ない傾向にあるため、地価が高くても余裕を持って暮らせるエリアです。また、地価が上がっていることから資産として見るのも良いでしょう。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

北海道はどんなとこ？

北海道は日本の最北端に位置し、日本最大の面積を誇ります。

雄大な自然が特徴の県であり、自然豊かな環境で過ごしたいという方に人気なエリアです。冷涼低湿で梅雨や台風の影響が少ないですが、冬は気候が厳しく-20℃まで気温が下がることは珍しくありません。札幌市でも1メートル以上の積雪が見られるため、移動の際は注意が必要です。

都心は地下道が発達してるから、移動もあまり寒くないそうです。

豊かな自然を活かした農・海・畜産業が特徴で、圧倒的な生産量で日本の食を支えています。

関東へのアクセスがいいとは言えませんが、14個の空港があるため都心への用事がそれほど多くない方にはおすすめのエリアです。

地価相場

平均15万9437円/坪　全国19位

北海道の地価平均は比較的に高い価格となっています。ここ４年で価格が高騰傾向にあり、今後地価がさらに上がる可能性もあります。

しかしながら、高騰しているのは札幌など中心部ですので他のエリアであれば比較的安価に購入することができるでしょう。２拠点生活で将来的に売却するつもりであれば、高騰傾向にある札幌市内がおすすめです。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

宮城県はどんなとこ？

宮城県は東北地方の南東部に位置する県です。

東部には『石巻湾』や『気仙沼港』など港が多く、リアス式海岸や砂浜が広がり、西部には『蔵王連峰』や『仙台平野』など自然豊かな環境を持ちます。気候も東部と西部で異なり、東部は東北の中では温暖で雪が少なく、西部は冬は東部と比べ厳しい反面、夏は涼しいのが特徴です。

東北地方の経済•文化の中心地であり、日本三景の『松島』、『牛タン』や『いちご』など観光資源や特産品にも恵まれています。

都心へは新幹線で1時間半程、通勤では少し遠いですが2拠点生活にはおすすめです。工業やサービス業が盛んなため、移住転職にもおすすめのエリアと言えるでしょう。

地価相場

平均39万2014円/坪　全国10位

宮城県の地価平均は全国でも上位に位置する価格となっています。特に仙台市内の地価が高騰傾向にあり、東北エリアでは圧倒的な価格です。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

山梨県はどんなとこ？

山梨県は中部地方の東に位置している内陸県です。

県土の約78%を森林が占めており、富士山や南アルプスなど自然豊かな環境が特徴。昼夜の寒暖差が激しい内陸気候ですが、２０２１年のデータでは日照時間が日本一長い県になっています。

登山や温泉など自然豊かな観光資源があり、『ぶどう』や『もも』などにおいて国内１位の生産量を誇るなど農産業も盛んです。

都心へは電車で1時間半程、通勤では少し遠いですが2拠点生活にはおすすめです。富士山を眺めながらリモートワークをするなど、自然に触れながら働くことができるかもしれません。

地価相場

平均8万6341円/坪　全国42位

山梨県の地価平均は全国でも安価となっています。全体的に地価が安く、一番高くなっている昭和町でも全体の２割より低い位置となっています。

しかしながら、エリアによっては地価が上昇傾向にあるため山梨に移住を検討している方は、地価が上がる前に行動したほうが良いでしょう。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

福島県はどんなとこ？

福島県は東北地方の最南端に位置しており、茨木・群馬・栃木に隣接する県です。

日本で3番目に広い面積を持ち、自然豊かな環境で四季折々を楽しむことができます。横長の福島は、縦に３分割して左から『会津』『中通り』『浜通り』と分けられ気候が異なることから県内を移動することで長い期間四季を楽しめるのも特徴。『会津』は夏涼しく冬は積雪が多い、『浜通り』は温暖で晴天が多い、間に挟まれる『中通り』は両社の中間の気候に盆地特有の寒暖差が激しい気候になっています。

気候に差があるため食が豊かなのも特徴です。果物の生産量は全国８位となっており、『常盤もの』と呼ばれる海鮮や『メルティ―シープ』といった豊富なブランド肉など、農・漁・畜産業が盛んな地域です。温泉やキャンプ場が多く、自然環境を楽しめるのも魅力ですね。

都心へは新幹線で1時間ほどの為、新幹線通勤がOKの企業であれば都心の企業で働くこともできるでしょう。週末だけ福島で過ごすといった、２拠点生活もしやすいエリアです。

地価相場

平均9万2320円/坪　全国41位

福島県の地価平均は全国でも安価です。移住者に注目されている影響もあり、地価が上昇傾向になっているエリアもあります。

住宅の敷地面積は全国6位に輝いており、現在は地価が安く、将来的な売却にも適しているなど、広い家に住みたい方にオススメのエリアと言えるでしょう。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

山口県はどんなとこ？

山口県は中国地方に位置しており、本州の最西端に位置する県です。

瀬戸内海・日本海・響灘と多様な海に面しているため漁業が盛んで、『ふぐ』や『カサゴ』など高級魚を始めとした新鮮な海鮮を楽しむことができます。日本酒の製造地としても有名であり、酒好きにはぴったりな県だと言えるでしょう。

県内の多くが温暖が気候であり、雨も少ないため過ごしやすい環境です。しかし、日本海側は冬に曇りが多く雪も降ります。

都心へのアクセスは良くありませんが、福岡へのアクセスは良いです。福岡へ転職して、週末だけ山口で過ごすというのも良いかもしれませんね。

地価相場

平均9万7822円/坪　全国39位

山口県の地価平均は全国でも安価です。移住者はもちろん海外からも注目されているため、地価が上昇傾向になっているエリアもあります。

引用：土地代データ

移住・引越し補助

関東（都心）から地方への移住が人気な理由は？

20代・30代の就職・転職を支援する株式会社学情の調査によると２０代の４割が移住に興味があり、主に『自然豊かな環境』や『収支のバランス』の観点から注目が集まっているようです。

地方移住のメリット

物価が安い

総務省が発表している『消費者物価地域差指数』によると、東京都が一番物価が高い都道府県となっています。また、平均地価においても2位（大阪）との差が３倍近いです。

都市部から離れると物価は下がる傾向にあるため、地方に移住すること支出を抑えることができるでしょう。

通勤ストレスからの解放

地方は人口が少なく、車通勤する方も多いため満員電車で出勤することは少なくなります。

地方から都心への通勤が必要な場合は、満員電車には遭遇しますが座れる可能性が高いため立ったまま押し込まれるストレスからは解放されるでしょう。

自然を身近に感じられる

東京の森林面積は全国で２番目、面積率は４番目に低い数字となっており、自然が少ないことが分かります。

自然豊かな環境で過ごしたい、子育てしたいという方にはメリットとなるでしょう。

子育てがしやすい

都会では幼稚園や保育園の数が足らず、預けられないことは珍しくありません。

令和5年度のデータでは、東京都の待機児童は361人で一番多い結果となっています。一方で青森、山形、栃木、新潟、富山、石川、福井、山梨、鳥取、島根、広島、徳島、愛媛、長崎、大分、宮崎の16県は待機児童が0人です。待機児童の問題だけで見ても地方での子育てのしやすさが分かります。

起業に挑戦しやすい

地方は物価が安く企業と運営にかかるコストを抑えられます。また、行政が起業へ補助金を出すなどサポートをしている自治体も多いです。

また、東京などの都心と比べライバルが少ないこともプラス要因となるでしょう。

地方移住の懸念点

車社会

東京であれば交通機関が充実しているため、車を保有していなくても苦労することはないでしょう。

しかしながら、地方での生活であれば車は必須です。歩いていける距離にスーパーやコンビニがない場合が多く、公共交通機関も本数や路線が限られています。

『運転に慣れていない』、『免許を持っていない』という方は、地方での生活に苦労するかもしれません。また、車を保有していない方は購入にかかるコストについても考える必要があります。

公共交通機関の価格が高い

地方は東京と比べて利用者数が少ないため、公共交通機関の運賃が高い傾向にあります。

娯楽が少ない

自然に触れ合うアクティビティーは多い傾向にありますが、商業施設が少ないなど流行りを楽しむといったことは難しいです。

ネットで何でも買える時代になったことにより都会との差は少なくなりましたが、都会と比べると娯楽が少ないことをデメリットに感じる方もいるでしょう。

人間関係が狭い

人間関係は一長一短があるので一概にデメリットとは言えませんが、移住後にギャップを感じやすいこととして地域の方々との関わりが挙げられます。

都会と比べ地方の人間関係は狭く、近所付き合いが苦手という方だと、移住後にストレスを感じてしまうかもしれません。

仕事の選択肢が限られる

地方では企業数や業種が限られるため、仕事の選択肢は狭くなる傾向にあります。また、東京と比べると給与単価も安い傾向にあるため、東京の企業から転職を検討する場合は多少の妥協も必要かもしれません。

また、実力主義が当たり前になっている都会の企業と比べ、年功序列が多少残っている企業も多いためキャリアアップのスピード感をデメリットに感じる場合もあるでしょう。