今回紹介するチームは、日本代表の久保建英が所属することで日本での知名度も向上したレアルソシエダ。
久保建英観たさに今年からラ・リーガを見ようと思っている方でも分かりやすいように、所属選手、チームの戦術的特徴や不安要素を超簡単に解説します。
注目選手も紹介しているので、その選手を中心に見れば試合が楽しめるはず。
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レアル・ソシエダ
レアル・ソシエダは1909年にスペインのリゾート地であるバスク州サン・セバスティアンにて創設、クラブ名を直訳すると『王室公認サッカークラブ』となる由緒正しきクラブ。
現在は中堅クラブとしての印象が強いですが、1980年代にはリーグ2連覇とコパ・デル・レイで優勝するなど黄金期がありました。
当時から若手起用に定評があり、若手起用や育成には力を入れることでグリーズマンやイジャラメンディといった、世界的な選手を輩出しています。
チームの愛称は、『レアル』や『ラ・レアル』、クラブカラーからとった『チュリ・ウルディン（白と青）』が有名です。
スペインで『レアル』と言ったら、ソシエダのことらしいです
チーム情報
【本拠地】
スペイン：バスク州サン・セバスティアン
エスタディオ・アノエタ
【創設】
1909年
【所属リーグ】
ラ・リーガ（スペイン1部リーグ）
【主要獲得タイトル】
・ラ・リーガ：2回
・コパ・デル・レイ：3回
・スーペルコパ・デ・エスパーニャ：1回
昨季の成績と今期の目標
【昨季の成績】
・ラ・リーガ：4位（71p）
(21勝8分9敗51得点35失点)
※チャンピオンズリーグ出場権獲得
・コパ・デル・レイ：ベスト8
・ヨーロッパリーグ：ベスト16
久保建英が完全移籍で加入した昨季、CFで起用されるなど新たな可能性を見せて大活躍。
10年ぶりのチャンピオンズリーグ出場権の獲得ができたことも含め、成功のシーズンだといえるだろう。
【今季の目標】
最大目標：CL出場権獲得＆CLグループステージ突破
最低目標：EL出場権獲得&EL決勝トーナメント進出
※CL：チャンピオンズリーグの略称、EL：ヨーロッパリーグの略称
10年ぶりにCLに挑む今季の目標は、グループステージを突破することと来季もCLに出場するためにリーグ戦で4位以内に入ることでしょう。
但し、ソシエダのクラブ規模や選手層を考えると簡単な目標ではありません。最大目標が達成できない場合においても、EL出場権は死守したいところでしょう。
所属選手
| 登録 | 選手名 | 背番号 | 歳 | 身長/体重 | 昨季成績 |
| GK | レミロ | 1 | 28歳 | 192cm 79kg | 38試合 0得点 |
| マレーロ | 32 | 21歳 | 189cm 82kg | 0試合 0得点 | |
| CB | ル・ノルマン | 24 | 26歳 | 187cm 81kg | 33試合 0得点 |
| スベルディア | 5 | 26歳 | 181cm 73kg | 31試合 1得点 | |
| エルストンド | 6 | 29歳 | 180cm 71kg | 25試合 0得点 | |
| パチェコ | 20 | 22歳 | 184cm 77kg | 17試合 0得点 | |
| RSB | H・トラオレ | 18 | 31歳 | 175cm 71kg | 31試合 1得点 |
| オドリオソラ | 2 | 26歳 | 176cm 66kg | 3試合 0得点 | |
| LSB | K・ティアニー | 17 | 26歳 | 178cm 70kg | 27試合 0得点 |
| ムニョス | 3 | 26歳 | 175cm 68kg | 23試合 0得点 | |
| CM | メリーノ | 8 | 27歳 | 189cm 83kg | 33試合 2得点 |
| スビメンディ | 4 | 24歳 | 181cm 74kg | 36試合 1得点 | |
| トゥリエンテス | 22 | 21歳 | 181cm 70kg | 6試合 0得点 | |
| AM | B・メンデス | 23 | 26歳 | 187cm 76kg | 34試合 8得点 |
| ザハリャン | 12 | 20歳 | 183cm 72kg | 27試合 4得点 | |
| P・マリン | 29 | 20歳 | 178cm -kg | 10試合 0得点 | |
| RW | 久保 建英 | 14 | 22歳 | 173cm 67kg | 35試合 9得点 |
| LW | オヤルサバル | 10 | 26歳 | 181cm 79kg | 23試合 4得点 |
| バレネチェア | 7 | 21歳 | 175cm 74kg | 23試合 3得点 | |
| メルケランス | – | 28歳 | 176cm 72kg | 2試合 0得点 | |
| CF | サディク | 19 | 26歳 | 191cm 75kg | 2試合 1得点 |
| A・シウバ | 21 | 27歳 | 185cm 84kg | 31試合 4得点 | |
| アリ・チョー | 11 | 19歳 | 182cm 73kg | 19試合 1得点 | |
| C・フェルナンデス | 9 | 27歳 | 186cm 71kg | 24試合 1得点 |
移籍情報
【加入】
- アルセン・ザハリャン［ディナモ・モスクワ］
- アルバロ・オドリオソラ［レアル・マドリー］
- キーラン・ティアニー［アーセナル／ローン移籍］
- アマリ・トラオレ［レンヌ／フリー移籍］
- アンドレ・シルバ［ライプツィヒ／ローン移籍］
- ウナイ・マレーロ［レアル・ソシエダB］
- ホン・アンデル・オラサガスティ［レアル・ソシエダB］
- ウルコ・ゴンサレス・デ・サラテ［レアル・ソシエダB］
【退団】
- ポルトゥ［ヘタフェ］
- アンデル・ゲバラ［アラベス］
- モディボ・サグナン［ユトレヒト］
- アンドニ・ゴロサベル［アラベス］
- アシエル・イジャラメンディ［ダラス／フリー移籍］
- アンドニ・スビアウレ［エルデンセ／フリー移籍］
- ペテル・ポコルニー［シロンスク・ヴロツワフ／フリー移籍］
- ホン・カリカバル［アラベス／ローン移籍］
- ロベルト・ナバーロ［カディス／ローン移籍］
- アレックス・ソラ［アラベス／ローン移籍］
- ディエゴ・リコ［ヘタフェ／ローン移籍］
- ロベルト・ロペス［テネリフェ／ローン移籍］
- ダビド・シルバ［引退］
フォーメーション
基本フォーメーション（4-3-3）
レアルソシエダの基本フォーメーションは4-3-3（DF4人、MF3人、FW3人）。
中心選手のシルバが引退してしまった今季も、フォーメーションに変更は無しで戦うでしょう、
レアルソシエダの戦術的特長
レアルソシエダの戦術的特長について紹介します。
ハイプレスでサイドへ誘導
レアルソシエダの強みであるハイプレス。
前線からの守備によって相手ゴールに近い位置でボールを奪い得点する機会も多く、労を惜しまない運動量と早い判断で相手のビルドアップを遮断します。
また、ボールホルダーにプレスをかけるだけではなくパスコースを切りサイドへ誘導する連携も見事。
サイドへ追い込み挟み込んでボール奪取するのが理想の形でしょう。
- ビルドアップ
『攻撃を構築すること』。
主にGKやDFなど自陣の守備的な選手がパスを活用して前進することを指す。
ポジショニングとポゼッション
シルバが引退してしまったことで昨季よりはポゼッションが落ちてしまっていますが、それでもレアルソシエダの特徴は攻撃的なポゼッションサッカー。
サリーダ・デ・バロンを体現しているチームであり、運動量と的確なポジショニングを武器に常にトライアングルを形成することでボールを回します。
- ポゼッション
ボールを保持すること。 - サリーダ・デ・バロン
直訳は『ボールの出口』
守備から攻撃の移行時を現したスペイン特有の表現。 - トライアングル
ボール保持者を起点として、3人の選手で三角形を作りパスコースの確保などを行うこと
レアルソシエダの戦術的弱点
レアルソシエダの戦術的弱点について紹介します。
中盤の替えがいない
クラブ規模や若手育成（カンテラ）を軸としているクラブカラーを考えると仕方ないことではありますが、レアルソシエダは選手層が薄くシーズンを通して安定した成績を残すことが難しい一面があります。
特に中盤の3枚においては替えが効かなくなっており、疲労や怪我などで一人でも欠けてしまえば戦力を保つことは難しいでしょう。
また、久保やバレネチェアが務める両ウイングも人材が不足しています。オヤルサバルが入れば戦力をある程度保つことができますが、他のポジションでレギュラーとして出場している可能性も高い選手のため交代要員としては計算できません。
- カンテラ
下部組織のこと。Bチームやユースチームなどを指します。
カンテラーノは、所属クラブの下部組織出身選手という意味。
中央打開減でサイドの独力頼り
昨季はシルバと久保を中心とした早いパス回しで中央を切り裂く場面も多かったレアルソシエダですが、シルバが引退してしまったことで中央突破のオプションが減ってしまいました。
結果として、突破力の高い久保やバレネチェアの独力頼りになっている場面が多くなっています。
もちろん、インサイドハーフ（メリーノやB・メンデス）やサイドバック（ティアニーやトラオレ）が空いたスペースを利用することで打開する場面もありますが、まだまだ練度が低い様子……。
久保・バレネチェアが止められてしまった時のオプションが増えないと、攻撃が停滞してしまう可能性が高いでしょう。
注目選手
レアルソシエダの注目選手はこちらの３名
- 久保建英
- スビメンディ
- ブライス・メンデス（B・メンデス）
久保建英
レアルソシエダの中心として、チームを支える久保建英。
世界トップレベルのテクニックを持つ選手であり、足に吸い付くようなドリブルが魅力。
ソシエダ加入後は球離れも良くなったため無駄なプレーが減りより止めにくい選手へと成長しまし、得点力も上がりました。
守備においても貢献できる選手であり、プレスだけではなくポジショニングでボールを誘導することができる頭の良い選手。
スビメンディ
試合やボールの流れを読む力と視野の広さで、攻守のバランスを取れるスビメンディ。
攻撃面では、ボールの出口となり局面を変えられるポジショニングをとることができ、正確なパスで試合をコントロールします。
守備面においては、危機察知能力が高くボールの流れを読みピンチの芽を摘める選手。駆け引きのうまさとフィジカルの強さで、空中戦でも競り負けないのも魅力です。
ブライス・メンデス
ブライス・メンデスの魅力は、187cmという恵まれたフィジカルを持ちながら高いテクニックと俊敏性を備えている点です。
特にパスやトラップといった基本技術が高く、味方との連携で存在感が際立ちます。パス交換でリズムを生める久保との相性も良いでしょう。
また、遠い距離からでもゴールを狙えるパワーも持ち合わせている選手です。
久保と共に飛躍するソシエダに期待
シルバが引退してしまったことによりチーム力の低下は否めないレアルソシエダですが、久保の存在はより際立っています。
選手層的にも長いシーズン戦うには不足気味ですが、10年ぶりのチャンピオンズリーグで爪痕を残してほしいですね。
チャンピオンズリーグには、アーセナル・ラツィオ・セルティックと日本人選手が所属しているクラブも複数出ているので日本人対決にも期待です。
