今回紹介するチームは、イタリアのトップリーグであるセリエAで活躍するラツィオ。
今年からセリエAを見ようと思っている方でも分かりやすいように、所属選手や監督、チームの戦術的特徴や弱点を超簡単に解説します。
注目選手も紹介しているので、その選手を中心に見れば試合が楽しめるはず。
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SSラツィオ
SSラツィオは1900年にイタリアのローマにて創設、ASローマと同じくスタジオ・オリンピコをホームスタジアムとしており両クラブの対戦は『デルビー・デッラ・カピターレ』と呼ばれ盛り上がりを見せています。
1998年にイタリアのクラブで初の上場をし、潤沢な資産を元に大型補強を慣行。1999‐00シーズンには、国内2冠を達成しています。しかし、その後は経営状態の悪化やカルチョスキャンダルで勝点没収など苦しい時期を過ごしました。
現在は、2004年より新オーナーとなったロティート会長のもとで堅実な経営を行っています。大型補強がないなど批判もありますが、ここ10年程は欧州大会への出場権も獲得し続けるなど安定した強さを見せているクラブです。
チームの愛称は、クラブカラーからとった『ビアンコチェレスティ(白と水色)』や『アクイラ(鷲)』が有名です。
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【本拠地】
イタリア:ローマ
スタディオ・オリンピコ・ディ・ローマ
【創設】
1900年
【所属リーグ】
セリエA(イタリア1部リーグ)
【主要獲得タイトル】
・セリエA:2回
・コッパ・イタリア:7回
・スーペルコッパ・イタリアーナ:5回
昨季の成績と今期の目標
【昨季の成績】
・セリエA:2位(74p)
(22勝8分8敗60得点30失点)
※チャンピオンズリーグ出場権獲得
・コッパ・イタリア:ベスト8
・ヨーロッパリーグ:ベスト32
今季はタイトル獲得に至りませんでしたが、クラブの歴史や規模を考えるとセリエAで2位になりチャンピオンズリーグの出場権を獲得できたのは良かったと言えるでしょう。
【今季の目標】
最大目標:セリエA優勝&CLベスト16
最低目標:CL出場権獲得orカップタイトル
※CL:チャンピオンズリーグの略称
今季、久しぶりにチャンピオンズリーグの舞台に帰ってきたラツィオ。戦力などを考えると優勝は厳しいですが、放映権料で利益を得られるベスト16までは行っておきたいところです。
セリエAでは、当然優勝を狙ってくるでしょう。
セリエAの優勝が難しい場合でも、チャンピオンズリーグの出場権獲得とコパ・イタリアのタイトルどちらかは取っておきたいですね。
所属選手
登録 | 選手名 | 背番号 | 歳 | 身長/体重 | 昨季成績 |
GK | プロべデル | 94 | 29歳 | 192cm 84kg | 38試合 0得点 |
マキシミアーノ | 1 | 24歳 | 190cm 82kg | 1試合 0得点 | |
アダモニス | 31 | 26歳 | 187cm 80kg | 0試合 0得点 | |
フルラネット | – | 21歳 | 191cm 79kg | 6試合 0得点 | |
CB | カザーレ | 15 | 25歳 | 191cm 84kg | 29試合 1得点 |
ロマニョーリ | 13 | 28歳 | 185cm 75kg | 34試合 2得点 | |
パトリック | 4 | 30歳 | 184cm 74kg | 18試合 0得点 | |
M・ヒラ | 34 | 22歳 | 185cm 74kg | 4試合 0得点 | |
アルミニ | – | 22歳 | 185cm 76kg | 22試合 0得点 | |
RSB | マルシッチ | 77 | 30歳 | 185cm 76kg | 33試合 0得点 |
ラッザリ | 29 | 30歳 | 174cm 67kg | 28試合 0得点 | |
ヒサイ | 23 | 29歳 | 182cm 70kg | 34試合 1得点 | |
ムッソリーニ | 44 | 20歳 | 188cm -kg | 0試合 0得点 | |
LSB | カメノビッチ | – | 23歳 | 188cm 83kg | 2試合 0得点 |
CM | ルイス・アルベルト | 10 | 30歳 | 182cm 70kg | 35試合 6得点 |
カタルディ | 32 | 29歳 | 180cm 75kg | 29試合 0得点 | |
M・アントニオ | 6 | 23歳 | 168cm 63kg | 16試合 1得点 | |
バシッチ | 26 | 26歳 | 189cm 80kg | 25試合 1得点 | |
ベシーノ | 5 | 31歳 | 187cm 81kg | 32試合 2得点 | |
アクパ・アクプロ | – | 30歳 | 180cm 68kg | 24試合 1得点 | |
ベルティーニ | 50 | 21歳 | 185cm 68kg | 1試合 0得点 | |
LM | ファレス | 96 | 27歳 | 183cm 72kg | 0試合 0得点 |
AM | 鎌田 大地 | 6 | 27歳 | 184cm 72kg | 32試合 9得点 |
A・アンデルソン | – | 23歳 | 187cm 83kg | 10試合 0得点 | |
RW | F・アンデルソン | 7 | 30歳 | 175cm 69kg | 38試合 9得点 |
カンチェッリエーリ | 11 | 21歳 | 180cm 79kg | 20試合 0得点 | |
ペドロ | 9 | 36歳 | 169cm 67kg | 36試合 4得点 | |
ロンバルディ | – | 27歳 | 180cm 75kg | 4試合 0得点 | |
LW | ザッカーニ | 20 | 28歳 | 177cm 63kg | 35試合 10得点 |
D・ゴンサレス | – | 20歳 | 177cm 70kg | 0試合 0得点 | |
ホニー | – | 32歳 | 179cm 76kg | 17試合 1得点 | |
CF | インモービレ (C) | 17 | 33歳 | 184cm 80kg | 31試合 12得点 |
カステジャノス | – | 24歳 | 178cm 70kg | 35試合 13得点 |
移籍情報
【加入】
- バレンティン・カステジャーノス[ニューヨークシティ]
- グスタフ・イサクセン[ミッティラン]
- ディエゴ・ゴンザレス[FCセラヤ]
- 鎌田大地[フランクフルト/フリー移籍]
- ニコロ・ロベッラ[ユヴェントス/ローン移籍]
- クリストス・マンダス[OFIクレタ]
- マッテオ・グエンドウジ[マルセイユ/ローン移籍]
- ルイジ・セペ[サレルニターナ/ローン移籍]
【退団】
- セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチ[アル・ヒラル]
- フランチェスコ・アチェルビ[インテル]
- ゴンサロ・エスカランテ[カディス]
- マッテオ・カンチェレッリ[エンポリ/ローン移籍]
- ルイス・マキシミリアーノ[アルメリア/ローン移籍]
- ジャン・ダニエル・アクパ・アクプロ[モンツァ/ローン移籍]
- マルコス・アントニオ[PAOKサロニキ/ローン移籍]
- ジョナサン・ロドリゲス(ジョニー)[カルタヘナ/フリー移籍]
- ルカ・ロメロ[ミラン/フリー移籍]
- マリウス・アダモニス[ペルージャ/ローン移籍]
- エマニュエル・チチェレッリ[レッジーナ]
- ニコロ・アルミニ[ポテンツァ]
- アンドレア・マリノ[フォッジャ/ローン移籍]
- ラウル・モロ[バジャドリー/ローン移籍]
- ステファン・ラドゥ[引退]
- リザ・ドゥルミシ[未定]
- マルコ・ベルティーニ[SPAL/ローン移籍]
フォーメンション
基本フォーメーション(4-3-3)
ラツィオの基本フォーメーションは4-3-3(DF4人、MF3人、FW3人)。
チームの中心であるミリンコヴィッチ=サヴィッチが移籍してしまいましたが、鎌田大地がそこを埋める形で昨季と同じシステムを採用するでしょう。
ラツィオの戦術的特長
ラツィオの戦術的特長について紹介します。
トライアングルの形成
現代サッカーにおいて重要度が高い、トライアングルの形成。
これを徹底しているのがラツィオで、選手の配置に拘り常にトライアングルが形成されるようにボールを保持しています。
トライアングルをスペースの創出にも生かしており、CF(インモービレなど)が裏へ抜ける動きで相手DFラインを下げて技術力の高いインサイドハーフ(L・アルベルトや鎌田大地)がボールを持てるスペースを空ける、又はその逆を繰り返して得点する形が特徴です。
- トライアングルの形成
ボール保持者を起点として、3人の選手で三角形を作りパスコースの確保などを行うこと
近い距離での保持
ラツィオは、基本的にボールを保持してゲームを支配するポゼッションサッカーを軸としています。
特にラツィオのポゼッションサッカーは、選手間の距離が近くテンポよくボールを回していくのが特徴です。ある程度決まりがあるようで、定番のパスルートがいくつかありそこを基準に組み立てていきます。
ラツィオの戦術的弱点
ラツィオの戦術的弱点について紹介します。
配置至上主義
ラツィオのクラブカラーというよりは、監督を務めるマウリツィオ・サッリの影響が大きいですが配置を重要視しすぎる傾向にあります。
流動的な動きが少ないため、行き詰まった時の打開策がなく最終的には個人技で何とかするという試合が多いです。
特に引いた相手を崩すのに苦戦しており、勝点を取りこぼすことも…。
ビルドアップの機能不全
こちらも配置に拘り過ぎていることを起因としている弱点ですが、ラツィオはビルドアップがうまくいかずリズムに乗れないとズルズルいってしまう試合が多いです。
中盤の底で2CBとトライアングルを形成するカタルディは、常にボールを受け取る位置に顔を出しパスコースを創出するという意味では良いですが縦に早いパスを通せる選手ではありません。
その上、配置至上主義のラツィオがインサイドハーフの選手を自陣までおろしてビルドアップに参加させることは少ないため機能不全が頻発しています。
注目選手
ラツィオの注目選手はこちらの3名
- インモービレ
- F・アンデルソン
- 鎌田 大地
インモービレ
ラツィオの絶対的エースであり、セリエAで4度の得点王を獲得するチーロ・インモービレ。
彼の特徴は、ボールの流れを読み的確なポジショニングができることです。常にゴールに直結する場所にポジショニングをすることができているので、相手DFも気を抜くことができず集中力を削るのにも一役買っています。
フィジカルも強く、当たられても正確なプレーをすることができる選手です。
あと1回得点王になれば、歴代最多受賞回数に並ぶみたいです
F・アンデルソン
フェリペ・アンデルソンは、リンクマンとしてラツィオになくてはならない存在です。
技術力が高く、視野も広いため決定的なパスを出すことができます。
個人の突破力が圧倒的というよりは、相手のタイミングを盗みマークをずらすことを得意としておりDF1枚2枚はがしてからパスが出せる選手です。
鎌田 大地
今季、フランクフルトからラツィオに移籍してきた鎌田大地。
脱力テクニックとも形容される柔らかいタッチで相手DFを翻弄するプレーと、選手間のスペースを使うのがうまい選手。
キープ力が高くボールをロストしない選手であり、細かいパスを回すのもうまいのでラツィオサッカーには適応できるでしょう。
移籍したミリンコヴィッチ=サヴィッチとは全く違うタイプですが、彼の代わりに攻撃力を支えてくれるのを期待したいですね。
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サッカー好き必見
頑張れ!!鎌田大地
近年、惜しいところまではいくもののタイトルからは遠のいているラツィオ。
ミリンコヴィッチ=サヴィッチが移籍してしまったのは残念ですが、ミランはドンナルンマ・ナポリはインシーニェ・クリバリ・メルテンスというアイコンが抜けて優勝を勝ち取りました。
ラツィオもそうなると期待したいところですね♪頑張れ鎌田大地。中田英寿以来の日本人セリエA優勝を見せてくれー!!