今回紹介するチームは、イタリアのトップリーグであるセリエAで活躍するトリノFC。
今年からセリエAを見ようと思っている方でも分かりやすいように、所属選手や監督、チームの戦術的特徴や弱点を超簡単に解説します。
注目選手も紹介しているので、その選手を中心に見れば試合が楽しめるはず。
トリノFC
トリノFCは1906年にイタリアのトリノにて創設、1940年代にはセリエAを5連覇し『グランデ・トリノ』と呼ばれたイタリアの古豪です。
飛行機事故により監督を含むクラブ関係者のほとんどが亡くなったり、2005年に破産するなど苦境に立たされており2000年以降は残留争いがメインになってしまっています。
ホームタウンが世界的に有名なクラブであるユベントスと同じでありながら、トリノ近郊ではユベントスより人気が高いクラブ。ダービーマッチは『デルビー・デッラ・モーレ』と呼ばれており、毎年白熱した試合が繰りひろげられています。
チームの愛称は、エンブレムにも描かれている『リ・トロ(雄牛)』やチームカラーの『イ・グラナタ(えび茶色)』が有名です。
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【本拠地】
イタリア:トリノ
オリンピコ・グランデ・トリノ
【創設】
1906年
【所属リーグ】
セリエA(イタリア1部リーグ)
【主要獲得タイトル】
・セリエA:7回
・コッパ・イタリア:5回
昨季の成績と今期の目標
【昨季の成績】
・セリエA:10位(53p)
(14勝11分13敗42得点41失点)
・コッパ・イタリア:ベスト8
昨季は一昨年と同じ10位でフィニッシュしたトリノFC。
その前のシーズンではギリギリ残留したことを考えると、早期に残留を決めることができた昨季は及第点の出来と言えるでしょう。
【今季の目標】
最大目標:ECL出場権獲得
最低目標:セリエA残留
※ECL:カンファレンスリーグの略称
選手やクラブの実績を考えるとセリエAで7位以上のフィニッシュは不可能ではないでしょう。そのため、今季の最大目標はカンファレンスリーグの出場権確保になると予想しました。
序盤で躓き上位進出が厳しい場合でも、セリエAに残留することは至上命題でしょう。
所属選手
登録 | 選手名 | 背番号 | 歳 | 身長/体重 | 昨季成績 |
GK | V・ミリンコビッチ=サビッチ | 32 | 26歳 | 202cm 90kg | 38試合 0得点 |
ポパ | – | 22歳 | 190cm 82kg | 37試合 0得点 | |
ベリシャ | 1 | 34歳 | 194cm 92kg | 0試合 0得点 | |
ジェメッロ | 89 | 23歳 | 190cm 78kg | 0試合 0得点 | |
フィオレンツァ | 73 | 20歳 | 196cm -kg | 0試合 0得点 | |
CB | スフールス | 3 | 23歳 | 191cm 87kg | 30試合 0得点 |
ブオンジョルノ | 4 | 24歳 | 194cm 80kg | 34試合 1得点 | |
ジマ | 6 | 22歳 | 190cm 80kg | 9試合 0得点 | |
R・ロドリゲス (C) | 13 | 30歳 | 182cm 77kg | 35試合 0得点 | |
ジジ | 26 | 30歳 | 184cm 71kg | 34試合 1得点 | |
RSB | シンゴ | 17 | 22歳 | 190cm 79kg | 31試合 2得点 |
ベッラノーバ | – | 23歳 | 188cm 78kg | 18試合 0得点 | |
ヴォイボダ | 27 | 28歳 | 187cm 78kg | 29試合 0得点 | |
LSB | ハベリ | – | 21歳 | 191cm -kg | 25試合 0得点 |
CM | S・リッチ | 28 | 21歳 | 180cm 73kg | 28試合 2得点 |
イリッチ | – | 22歳 | 185cm 78kg | 14試合 2得点 | |
タメズ | – | 29歳 | 180cm 78kg | 37試合 0得点 | |
イルカン | – | 19歳 | 175cm 68kg | 8試合 0得点 | |
リネティ | 77 | 28歳 | 176cm 73kg | 32試合 1得点 | |
ギネス | 66 | 19歳 | 187cm -kg | 3試合 0得点 | |
RM | ベイイェ | 2 | 23歳 | 182cm 70kg | 2試合 0得点 |
AM | ヴラシッチ | – | 25歳 | 178cm 72kg | 34試合 5得点 |
ヴェルディ | – | 31歳 | 174cm 71kg | 24試合 5得点 | |
RW | セック | 23 | 22歳 | 190cm 73kg | 19試合 0得点 |
LW | ラドニッチ | – | 27歳 | 185cm 76kg | 28試合 2得点 |
ヤン・カラモ | 7 | 25歳 | 185cm 77kg | 21試合 4得点 | |
CF | サナブリア | 9 | 27歳 | 181cm 73kg | 33試合 12得点 |
ペッレグリ | 11 | 22歳 | 188cm 80kg | 18試合 2得点 |
移籍情報
【加入】
- ラウル・ベッラノーヴァ[カリアリ]
- アドリアン・タメゼ[エラス・ヴェローナ]
- サバ・サソノフ[ディナモ・モスクワ]
- ケビン・ハヴェリ[リミニ]
- ミハイ・ポーパ[ヴォルンタリ/フリー移籍]
- ブランドン・ソピー[アタランタ/ローン移籍]
- ドゥバン・ザパタ[アタランタ/ローン移籍]
- アンジェ・クメナン・ヌゲサン[トリノU19]
- アリ・デンベレ[トリノU19]
【退団】
- ウィルフリード・シンゴ[モナコ]
- アルマンド・イッツォ[モンツァ]
- マグヌス・ワーミング[ブラン]
- クリスティアン・セレシア[マントヴァ/フリー移籍]
- サミュエル・ヴィアンニ[NF Ardea Calcio/フリー移籍]
- ミシェル・ンダリ・アドポ[アタランタ/フリー移籍]
- オラ・アイナ[ノッティンガム・フォレスト/フリー移籍]
- クリストフェル・ホルヴァート[ケチケメート/ローン移籍]
- マシュー・ガーベット[NACブレダ]
- シモーネ・ヴェルディ[コモ]
- エトリット・ベリシャ[エンポリ]
- ブライアン・ベイアイ[アスコリ/ローン移籍]
- ベン・ラシン・コーン[コモ/ローン移籍]
- ダウダ・ヴァイトマン[ヴァールヴァイク/ローン移籍]
- エミルハン・イルカハン[バシャクシェヒル/ローン移籍]
- ジョルジオ・サビーニ[ノヴァーラ/ローン移籍]
- ケヴィン・ハベリ[アスコリ/ローン移籍]
- ニコラ・ラウティ[ズュートティロール/ローン移籍]
- アリ・デンベレ[ヴェネツィア/ローン移籍]
フォーメンション
基本フォーメーション(3-4-3)
トリノFCの基本フォーメーションは3-4-3(DF3人、MF4人、FW3人)。
トリノFCの戦術的特長
トリノFCの戦術的特長について紹介します。
シンプルなパスと旋回
現在トリノを指揮するユリッチ監督は、自陣からシンプルなパス繋いていくパスサッカーを戦術に組み込んでいます。その上で選手がポジションに縛られずに動く、より流動性の高い戦術を採用。
縦にパスを出して自らも前線に上がり、ボールを受けた選手が自陣方向へ降りてくるという人とボールが旋回する動きが特徴です。
ボールと選手が良く動くため相手のマークをずらすことができ、フリーな選手を作ることができています。
攻守において重要なCB
トリノはショートパスを繋ぎ、旋回しながら攻撃を構築します。それは、CBにおいても例外ではありません。
そのためパスを出す技術だけではなく、攻撃的なポジショニングやプレーも求められます。セットプレーで前線に上がってくるだけではなく、流れの中からペナルティーエリア内に入ってプレーすることも…。
もちろん攻撃面だけではなく、CBの本分である守備でも重要なタスクを持ちます。
ショートパスを繋ぐスタイルのトリノは、DF・MF・FWの距離間が重要です。必然的にDFも高い位置でプレーする必要があり、背後に広大なスペースを空けることになります。
ここをつかれないようなリスク管理や走り負けない運動量とスピードが重要となるでしょう。
トリノFCの戦術的弱点
トリノFCの戦術的弱点について紹介します。
決定力不足
トリノFCは、他チームと比べて圧倒的にシュート本数が少ないわけではありません。しかし、昨季の得点数は42得点と7番目に得点が少ない結果となりました。
ユリッチ監督のサッカーは前線の選手がおりてきてプレーすることを求めるため、CFにも得点力よりポストプレーなどの献身性の高い選手を選ぶ傾向にあります。それが影響しているのか、決定力が上がりません。
失点数は5番目に少ないチームなので10位でフィニッシュすることができましたが、ここの改善がないと安定して勝つことは難しくなるでしょう。
注目選手
トリノFCの注目選手はこちらの3名
- R・ロドリゲス
- ペッレグリ
- ヴラシッチ
R・ロドリゲス
リカルドロドリゲスは、高いキック精度とクリーンな守備に定評がある選手。
本来はサイドバックを主戦場とする選手ですが、CBも前線まで上がる特殊なチーム戦術においてCBへとコンバートされました。
高いキック精度でプレス回避やビルドアップに貢献することができ、SBで培ったクロスやインナーラップで攻撃にも貢献できるトリノの主力です。
ACミランでは活躍することができませんでしたが、新たな環境で再び花開いたDFに期待しましょう。
ピエトロ・ペッレグリ
15歳でセリエAに出場するなど様々な史上最年少記録をもち、17歳でイタリア代表に招集された経験を持つペッレグリ。
188㎝の身長とスピードを武器に、空中戦と裏への抜け出しで得点ができる選手。
神童と言われながら怪我の多さからここ数年のキャリアは伸び悩み中。決定力不足に喘ぐトリノの救世主になれるか期待しましょう。
ヴラシッチ
ヴラシッチは、力強く推進力のあるドリブルが魅力の選手です。
トリノでは左サイドで出場することが多いが、トップ下や右サイドでもプレー可能。パスやシュートの精度も高く、昨季はトリノの重要な戦力として活躍しました。
決定力を上げられるか
『チーム作りは守備から』という監督も多いそうです。
トリノの高い守備力は昨季証明されたので、今季は得点力を上げていきたいところ…。
得点数が増えれば上位進出も見えてくるでしょう。